「熟年離婚」というと、長年、夫婦生活のつらさに耐えてきた妻から夫に切り出すものというイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

確かに、妻から離婚を申し出るケースが多いことは事実ですが、このところ、夫の方から言い出すケースも増えているのです。

では、夫から熟年離婚を申し出る場合、そこにはどんな原因や理由があるのか、主なものを紹介することにしましょう。

1.妻のモラハラに耐えられない

夫が「もう妻とはいっしょに暮らしたくない。離婚したい」と考える原因で、意外に多いのが「妻のモラハラ」です。

パートナーに対するモラハラは、男が犯しがちなあやまちと思われるかもしれません。しかし、実際には女性でモラハラをするケースが少なくないのです。

長年、妻から「あなたはダメ男だ」「父親として失格だ」「人間的に最低」などと言われ続けてきた男性が、ある年齢になったときに「ガマンの限界」と判断し、離婚の決意を固めるわけです。

妻の方は、自分の発言がモラハラになるとはまったく考えていないケースがほとんどです。

しかし、夫にしてみれば、男としてのメンツをつぶされ、自信喪失するような妻の発言を「許せない」と感じながら、長年耐え続けてきたということになるのです。

2.夫婦でいる意味がないと感じる

若いころは工夫して料理をしたり、まめに家事をこなしてきた妻が、年とともに家事をおざなりにするというケースもあります。

特に料理については、妻がそれをほとんどしなくなってしまうと、「これでは夫婦でいる意味がないじゃないか」と感じる男性が多いのです。

そもそも結婚をする時に、男性は女性の料理スキルを気にするものです。料理が上手なことを、結婚相手の条件と考える男性も少なくありません。

ですから、熟年になって、妻が料理をめんどくさがって放棄するようなことになると、結婚している意味に疑問を感じ、離婚を考えるようになるわけです。

他の家事についても、たとえば、家の掃除を休日に自分でやらざるを得ないような状況になれば、「これなら、別れて、一人で暮らした方がまし」と夫が考えるのも、むりはないでしょう。

妻が「片づけられない女」なために、自分がなんとかしないと「ごみ屋敷化」してしまうようなケースでは、「一日も早く離婚したい」と思うに違いありません。

3.自分の趣味を自分の好きなように楽しみたい

男性には「趣味が生きがい」という人がたくさんいます。若いころよりも、年齢が上がるにしたがって、そう考える男性は増えると考えていいでしょう。

しかし、結婚していて、奥さんがその趣味に理解がないようなケースでは、生きがいであるはずの趣味を、思うように楽しむことはできません。

趣味に没頭することを妻に避難されたり、趣味に使うお金を、妻から厳しく制限されたりすることが、どうしても出てきます。

結婚して家庭を持っているのですから、それもある程度はやむを得ないことでしょう。

しかし、妻があまりに無理解であったり、自分の事には平気でお金を使うクセに、夫の趣味に関する出費には厳しすぎる場合、夫は「こんな生活には耐えられない。ひとりになって、好きな趣味を好きなように楽しみたい」と思うようになるのです。

4.思い描く将来の人生プランがまったく合わない

若いころは、長期的な人生プランを考えるということはあまりありません。

しかし、ある程度の年齢になれば、将来のライププランを考える必要性も増してきますし、そうした計画を考えることが楽しみの一つにもなってくるものです。

そして、そうしたプランニングをする際、男は女よりもロマンティストになる傾向があります。

つまり、妻はよりリアルな人生を思い描くのに対し、夫は「こんなふうな人生を送りたいな」という夢を描く傾向が強いのです。そのため、夫婦それぞれのライフプランに大きな隔たりが生じてしまうケースが少なくありません。

夫からすると、「妻の計画は無味乾燥でつまらない」と感じ、妻から見ると、「夫の人生プランは単なる夢物語」に見えるのです。

そうした二人の間の溝を埋めることは不可能と判断して、離婚を決意する男性が増えているのです。

5.妻を女として見ることができず、他の女性を好きになった

「ほかの女性を好きになったから」という理由で、離婚を申し出るケースもあります。

ただし、単に浮気相手がいるから、そちらへ乗り換えるという男性は、かなりの少数派と考えていいでしょう。離婚には大きなエネルギーを要しますから、そう簡単に離婚を決意するわけにはいきません。

ほかに好きな女性ができただけでなく、「妻にはもう女としての魅力をまったく感じることができない」と思ったときに、男は離婚を考えるのです。

若いころは、夫の前でも「女」であることを強く意識していた人が、年齢が上がるにしたがって、その意識をなくしていってしまうことがよくあります。

外へ出れば、女としてのたしなみを意識しますが、夫の前では女性らしさを見せなくなるケースです。

こうした場合に、夫は妻を女として見ることができなくなり、そのタイミングで浮気相手ができると、女としての魅力を感じられる浮気相手の方を選ぼうとするわけです。

まとめ

ある日、突然、夫から離婚の申し出をされて驚く女性は、けっして少なくありません。しかし、多くの場合、自分が原因で、夫が離婚を決意することになるのです。

「うちに限って、そんなことは」と決めてしまわず、一度、自分たちの夫婦関係のありかたをチェックしてみてはいかがでしょうか。